家で死んでいる俺にできることがある。
今、音楽業界、特にライブハウス業界が悲鳴をあげている。
イベントそのものが無ければお金が入らないのだから仕方ない。
もちろん、今の時代はインターネットから成りあがるアーティストがかなり多い。
あんな狭くて汚くて煙草臭くて高いドリンク買わされる世界の必要性は薄れているのかもしれない。
しかし、ライブハウスには夢がある。ほとんど内輪で終わるイベントにおいても誰かが自分を見つけてくれるかも知れない。気に入ってくれた対バン相手の友達が、家で焼いたCDを買ってくれるかもしれない。そんな小さな夢が重なる場所がライブハウスだ、と思う。
そんなライブハウスを守る活動があった。
MUSIC UNITES AGAINST COVID-19フォルダのアクセス権をダウンロード購入することで、自分が応援したいライブハウスを支援することができます。
— MUSIC UNITES AGAINST COVID-19 (@unites_19) 2020年4月19日
フォルダの中の”プロジェクトに賛同した約70組のミュージシャンが提供する楽曲データ”は皆さまの支援へのお礼です。 https://t.co/UyfCr9PVh6
微力ながら支援させていただきました。地元の小さなライブハウスのオーナーがおいしいお酒を買ってくれれば幸せです。
その支援の見返りとして、いろんなアーティストのコンピレーションアルバムをもらった。実質無料。
MONOEYES、Gotch、the HIATUS、BRAHMANといったベテランからcero、GEZANといった若手までかっこいい新曲、ライブ音源がダウンロードできる。
個人的にはHUSKING BEEが渋すぎて悶絶した。
東京事変のライブ音源はまさかのいろいろあった復活ライブのやつ。興奮。
細美武士の曲はどちらも頭空っぽに「かっけぇ…」ってなる。
音楽イベントに参加できない分、少しでも力になれたら、と思って参加した。
なんかいいことした気分になったのでよかった。
東京事変「ニュース」
東京事変、好きです。椎名林檎のソロはもちろん聞くけど東京事変の方が好き。
天才たちが僕らのためにポップを作ってくれている、というありがたさ。
あと一期、二期のメンバーについては二期の方が好きです。(ハイエイタス大好きなので)
一番好きなアルバムは「娯楽」で、ベタだけど「閃光少女」と「透明人間」の2曲がめっちゃ好き。
ライブアルバムも聴きまくった。「透明人間」のハシり方が痺れる。
紅白で3年前くらいに東京事変のメンバーで出演してたので、いつ復活するのか、と待ちわびていたら今年復活と。
コロナがなければフェスで観れるかな、と淡い期待を持ってましたが断念。
とりあえずSpotifyで新譜「ニュース」を聴きました。
1曲目「選ばれざる国民」
「いきなり浮雲…掛け合い気持ちいな...そこでテンポ変えるのね…気持ちいい…畳みかける言葉…ァエクスペェリエンス…」
2曲目「うるうるうるう」
「ピアノ美しいな…ベースいいな…チューニング完了…ムード作って…サビ来たよ!サビ来たよママ!気持ちい…まだ焦らされてるよね…ギターソロ…けっこうロックだね…来たよ!来たよ大サビ!!!トゥルットゥ…」
3曲目「現役プレイヤー」
「なんか南の方の感じあるな…歌詞も自分たちと重ねてるのかな…まだまだ記録更新するつもりかよ…たいしゃあっぱれぁぁぜっこうちょう…こういう軽いポップも気持ちいよね...hey!hey!hey!hey!」
4曲目「猫の手は借りて」
「椎名林檎猫好きだよねっていうか猫に似てるよね…今回の曲たちけっこうリアルなこと歌ってるよね…ベースの歪みがいいよねやっぱり…けっこう歌詞攻めるんだね…椎名林檎の達観してる感じうまくでてるね…最後のジャムセッションライブだとアレンジされるんだろうなぁ」
5曲目「永遠の不在証明」
「コナンに寄せてるね…俺コナン全然知らないけど…東京事変のジャズ感ってどっから出てるんでしょうか…ギターいいねロックのけっこう王道な感じで行くんだね…歌詞コナンくんの事なんだろうな…ここで終わらないのね…あぁこれはライブで気持ちいやつじゃん」
20分があっという間な気もするし、めっちゃいい映画を見た気もする。
【速報】「SAKAMICHI FESTIVAL」開催のお知らせ
開催理念
それぞれが交わることなく、それぞれ確立されたブランドを持った三組のアイドルグループが存在することは奇跡に等しい!そんな坂道シリーズが集結した奇跡の音楽イベントです。
(注:乃木坂、欅坂、日向坂が集結する音楽フェスがあればいいなと思っていました。数年間妄想してきたやつです。暇すぎて色々考えたので是非最後までどうぞ。)
開催にあたって
- 乃木坂46は桜井玲香の卒業後のメンバーとしました。選抜・アンダーに関しては24枚目を基準に、あとは好みで決めました。
- 欅坂46は東京ドームコンサート時のメンバーとしました。
- タイムテーブルを組む際、ファンを分散させるよう、人気のありそうなステージは同時間帯に設置しました。
会場及び日程
会場案は2つ。上がさいたまスーパーアリーナ、下が若洲海浜公園です。
さいたまスーパーアリーナ案は「VIVA LA ROCK」、若洲海浜公園案は「METROCK」を参考にしました。
前者は屋内なのでペンライトが映えます。雨風の心配もありません。後者は屋外なので解放感を感じる他、夕闇に移り変わる時間帯ならではのロケーションが楽しめます。
どちらもアクセスには申し分ないです。
日程は夏だと大変なので10月あたりを予定しています。
ステージ詳細
- メインステージ...PURPLE STAGE。花道、両サイドに液晶スクリーン付き。2~3万人収容。約90分
- サブステージ...GREEN STAGE。1万2000人~1万5000人収容。約70分
- 第二サブステージ...SKY BLUE STAGE。1000~2000人収容。約45分
タイムテーブル
※special talk session はオードリー、バナナマン、土田晃之、ハライチ澤部を招きグランジ遠山・はんにゃ金田を司会にお送りします。
※けやき坂46のステージには長濱ねるちゃんが電撃復活する予定です。
グッズ
混雑が予想されるため、すべて事前販売を行う。
Tシャツ。紫、緑、水色、白を用意。3000円。
左がラバーバンド(500円)、右が推しメンタオル(2000円)。 各グループカラー。
ライブレポ
奇跡の一日。そうアイドル界に刻まれる一日が幕を開けた。会場では約20倍の倍率を乗り越えた4万人の猛者たちが今か今かとステージが始まるのを待っている。
日向坂46 PURPLE STAGE 13:00~14:30
<今、輝きの中で彼女たちは何を見る?>
13:00五分前、ボルテージMAXのPURPLE STAGEに出てきたのは小柄な男性。皆さんご存じ今野義雄氏である。「本日は前説を務めさせていただくことになりました。ファンの皆様のおかげでこんな素晴らしい場を作り上げることができました。みなさん楽しみましょう!」と短く挨拶を終えると会場に響くoverture。
「日向坂!日向坂!」コールに間髪入れず始まったのは「ドレミソラシド」。「キツネ」、「Dash&Rush」と立て続けのアップテンポの曲に開始早々、1日の中でも最大級の盛り上がりを見せる会場。
MCでは、佐々木久美が会場の熱狂した光景に興奮を抑えきれない様子。続く「Footsteps」、「沈黙が愛なら」、「君のため何ができるだろう」とセンターを変えながら感情豊かにミッドテンポの楽曲を披露する。若さならではの、曲を瑞々しく彩ることのできる表現力こそが、日向坂が支持されている最大の理由だと確信できた。
続いて流れたイントロは乃木坂46の「気づいたら片想い」!会場にどよめきと興奮がひろがる。本家とはまた違った良さとともに、楽曲の素晴らしさも感じることができた。MCでは元々乃木坂が好きだった加藤史帆が「アイドルになってよかったぁ」と緊張が解けたのか、リラックスして話す。
続く「ナゼー」では会場が不思議な世界観に包まれた。「ときめき草」のイントロを聴くとピンクのベストが頭に浮かぶ。「こんなに好きになっちゃっていいの?」では笑顔を封印し、威圧感さえ感じるステージングを披露。
気づけばライブも終盤に。ライブ鉄板曲の「JOYFUL LOVE」、名曲「青春の馬」では「日向坂46」という現在スターダムを猛烈に駆け上がってるグループだからこそ生まれる刹那的な輝きを感じた。
最後のMCでは感謝とともにけやき坂についても触れた。そう、彼女たちはまだ出番を残しているのだ。「みなさんまだまだ長いので水飲んでね!日向坂46でした!」
の挨拶とともに流れる「ソンナコトナイヨ」のイントロ。花道を存分に活かしたパフォーマンスで会場を魅せる。そして最後に披露された曲は「キュン」。彼女たちの代表曲であり日向坂の魅力を最も表す曲。会場の後ろまで広がるサイリウムの海。観客はもちろん大熱狂。全14曲のステージが幕を閉じた。
坂道シリーズ第3弾だから、ではなく日向坂46だからこそここまでの人気を得たのだと感じることができるステージングであった。これからに期待しかないグループだ。(吉田)
欅坂46 2期生 SKY BLUE STAGE 13:00~13:45
<「欅坂」を継ぐ者達の覚悟とは>
朝1から入場規制がかかるほどの人出。この人数が未だ加入1年少々のメンバー目当てに集まるとは。欅坂の未来を担う2期生への期待の高さを窺い知ることができる。
13:00丁度、overtureがかかり開幕を知らせる。一曲目は「サイレントマジョリティー」。センター・森田を筆頭に表現力を爆発させる。この曲が持つ普遍的な力には毎回圧倒させられる。「Student Dance」、「Nobody」ではキレキレのダンスを披露。狭いフロアはあっという間に欅坂2期生に掌握されたようだ。「もう森へ帰ろうか?」、「僕たちの戦争」では先輩たちの魂を継いでいることを証明した。続く「バスルームトラベル」、最後の曲「手を繋いで帰ろうか」では等身大の少女らしいパフォーマンスを披露。
短いステージながらも、曲によってコロコロ変わる表情、ダンスに魅了された。(三浦)
乃木坂46 アンダーメンバー+乃木團 GREEN STAGE 14:15~15:30
<乃木坂を支える最強戦力が舞う!>
乃木坂アンダーは単独ライブを何回もこなしてきた。毎回趣旨を変えながらのライブなので、今回はどのようなパフォーマンスをするのか楽しみだった。overtureが終わると近年のライブ鉄板曲「自惚れビーチ」が放たれる。「アンダー」と冠しながらも楽しさに溢れたスタートを飾る。
続く「あの日、僕は咄嗟に嘘をついた」、「狼に口笛を」、「生まれたままで」、「ブランコ」と過去のアンダー曲が連なる。2期生の渡辺みり愛、寺田蘭世、3期生の伊藤理々杏と、本来のセンターではないメンバーがセンターを務めた。幾度となくアンダーメンバーは変化してきたが、どのメンバーでも変わらず曲を真っ直ぐに伝え続けている姿は今日も健在。
最新の2期生曲「アナスターシャ」では卒業を発表した佐々木琴子をセンターに据え可憐に舞う。次に披露された曲は「僕が行かなきゃ誰が行くんだ?」。アンダー曲でもないカップリング曲だがイントロが流れた瞬間にコールが揃う。こういった風景は乃木坂のライブでは当たり前だが、ファンの熟練度には毎回驚かされる。
そして後ろの黒幕が開くと楽器が。齋藤飛鳥、生田絵梨花、中田花奈、そして7th Birthday Liveにおいても参加した氣志團の二人が登場。「失恋したら、顔を洗え!」、「月の大きさ」ではさながらロックフェスティバルの雰囲気へ。
最後は樋口日奈をセンターに「シークレットグラフィティー」。フロントを飾るメンバーは変わったが、曲の強度や観客の盛り上がりは変わらない。「リンダ!」「wow wow」と観客全体が一つとなり70分のステージは大盛況のまま幕を閉じた。
「乃木坂」を背負って最高のパフォーマンスを磨き上げてきた「アンダー」の実力をひしひしと感じた。(杉山)
special talk session PURPLE STAGE 15:00~16:00
もしかしたらファンが一番楽しみにしていた企画かもしれない。バナナマン、オードリー、土田晃之、ハライチ澤部によるトーク企画。進行のグランジ遠山、はんにゃ金田もかなり緊張している様子。前半はバラエティでの裏話、後半はファンからの質問コーナー。さながら深夜ラジオのような一時間だった。
乃木坂46 4期生 SKY BLUE STAGE 16:00~16:45
<乃木坂に射した眩しすぎる光>
入場規制のかかったSKY BLUE STAGE。乃木坂の新たな世代を見届けようとしたファンたちがフロアを埋め尽くしている。overtureが流れても聞こえないほどの大きな「オイ!オイ!」コールに迎えられ、賀喜遥香をセンターに一曲目「I see...」からステージはスタート。近年の曲の中でも人気のある曲なだけに観客の興奮はいきなりピークに。
最も印象的だったのは続く「夜明けまで強がらなくてもいい」、「4番目の光」でセンターを務めた遠藤さくらだ。選抜、そしてセンターを務めあげた彼女の眼には激動の期間を乗り越えた自信が光っていた。
「せかっちなかたつむり」でそれぞれのスキルを見せつけたあと、MCへ。すると聞き覚えのある声が。「みなさ~ん、盛り上がってますか?」少し訛のあるかわいらしい声。大園桃子の声に会場は大盛り上がり。そして4期生と共に披露された「3番目の風」では波打つペンライトが相当の熱狂を表していた。
「走れ!Bicycle!」では超王道アイドルとしてのパフォーマンスを披露。最後の「キスの手裏剣」まで観客の盛り上がりが絶えることはなかった。
乃木坂という最強アイドルに加入した不安、プレッシャーは相当なものではなかっただろう。しかしバラエティ、パフォーマンスを通してまじまじと成長を見せつけてきた。今では誰もが認める次世代の乃木坂を担うメンバー達だし、今日のパフォーマンスでもバトンは確かに繋がっていることがわかった。(猪野)
欅坂46 PURPLE STAGE 16:30~18:00
<アイドルを超えたその先に>
今ではアイドルという括りをも超え、パフォーマンスグループとして日本中にファンを増やした欅坂46。もちろんPURPLE STAGEには人の隙間もないほど観客が集まっている。時間が近づくにつれて広がる緊張感。
16:30、overtureが鳴り響く。欅坂のovertureはなんだろう。拳を高くつき上げたくなる。ファンの臨戦態勢は十分だ。「ガラスを割れ!」からメンバー、観客が一体となりボルテージを急上昇させる。大画面に映った平手の眼が会場をうち抜く。「大人は信じてくれない」、ダンストラック、「語るなら未来を」、と欅坂の真骨頂である観客に直接魂をぶつけるステージが繰り広げられる。
そして続いて披露されたのは「二人セゾン」、「世界には愛しかない」、「風に吹かれても」。どの曲もメンバーが乗り越えた壁があったし、ファンそれぞれに思い出がある。観客とパフォーマーが気持ちをぶつけ合う光景はアイドルとしてのライブを超えたものである。
MCでは「なだまだこんなもんじゃないですよ~」と観客をあおる。続いて始まったのは「波打ち際を走らないか」。フェスの解放感によく合う。「夕陽1/3」、「青空が違う」、「太陽は見上げる人を選ばない」とミッドテンポの曲ではペンライトが美しく揺れる。変化し続けている欅坂にあって、変わらずに曲を届けてくれることはむしろ感謝の気持ちさえ生まれる。
MCを挟み流れるイントロは「エキセントリック」。アイドルという既成概念を粉々に打ち砕き、「欅坂」として表現する姿には圧倒されるばかりだ。「アンビバレント」が始まるとメンバーも観客もヒートアップが止まらない。このモードに入った欅坂を誰も止めることはできない。
そして最後の曲は幾度となくフェスで披露された「危なっかしい計画」。小林の煽りに乗じてタオルの回転も加速する。広い会場でメンバーも観客もみな楽しそうにしていたのが印象的だった。〆は「W-KEYAKIZAKAの詩」。この場で聞くことに意味があると感じた。
一度見たら目を離せなくなる圧倒的な人を惹きつける力は欅坂にしかないものだ。欅坂はどこまで行ってしまうのか。(彦山)
けやき坂46 GREEN STAGE 17:15~18:30
<奇跡の夜を見た!>
タイムテーブルの「けやき坂」の文字を見て誰もが驚愕したことだろう。日向坂46に継がれたその名は二度と見れないと思われていた。時間が近づくと誰もが本当に現実か、と思い始めるのがよくわかる。
17:15、待ち望んだ瞬間がやってきた。overtureに次いで「期待していない自分」からスタート。佐々木美玲のスタイルの良さが光に照らされたスモークに映える。もう二度とみれない、「けやき坂」としての曲。メンバーの気持ちの入りようが違う。
「おいで夏の境界線」、「ハッピーオーラ」では風が吹いたような爽やかさに包まれる。センターを務め、けやき坂を牽引してきた加藤史帆も感慨深そうだ。
小坂ら2期生が舞う「半分の記憶」の次に披露されたのは「沈黙した恋人よ」。決して美しいだけの道ではなかっただろうし、苦汁を飲んだこともあっただろう。それでも腐らず少ないチャンスをものにし続けた1期生にしかできないパフォーマンスを見せてくれた。
続いて流れたイントロは「制服のマネキン」。かつて一度武道館で披露している曲だ。小坂を筆頭に若いメンバーが世界を睨みつけながら踊る姿は、本家に勝るとも劣らない迫力を見せてくれた。
MCで「今日はみなさんにスペシャルな仲間を連れてきました!こっちきて~長濱ねるちゃん!!」と佐々木久美が言うと観客はこれ以上ないどよめきが。スモークの後ろから見えるシルエットは紛れもなく長濱ねるだ。坂道シリーズを繋ぐ架け橋である彼女のこの場での一夜限りの復活は必然かもしれない。
長濱をセンターに「ひらがなで恋したい」を披露。長濱ねるのかわいらしさとこの曲の親和性は抜群だ。「NO WAR in the future」では一面のシンガロングが巻き起こる。
続くライブ定番の「誰よりも高く跳べ!」では観客皆勝手に体が大きく動いてしまうようだ。共和国、武道館などで会場を沸かせたことが記憶に残っているようにこの場面も忘れられないものになるだろう。
「次で最後です。いろいろ思い出すと少し泣きそうです。次は日向坂で会いましょう!本当にありがとうございました!」と佐々木久美の言葉に会場も大歓声で応える。彼女の言葉には人を動かす何かがある。
最後は誰もが大切にしている「約束の卵」。「夢見る彼の地」を迎える彼女たちの目に涙が浮かんでいるように見えたのは気のせいだろうか。
今、日向坂として充実したアイドル生活を送っている彼女たちだが、かつては不遇の扱いを受けた。それを経験しているからこそいまの日向坂があるのは間違いない。改めて「けやき坂」と名乗り行ったパフォーマンスにはある種のノスタルジーも感じた。一夜限りの奇跡のステージを忘れることはないだろう。(杉)
乃木坂46 選抜メンバー PURPLE STAGE 19:00~21:00
<最強アイドルの現在地とは>
すでに6時間が経とうとしているが観客のボルテージは衰える気配はない。19:00、いつ聞いても気持ちが昂ぶるovertureが鳴り響く。地鳴りかのような叫びに迎えられ乃木坂46が登場する。
「お前ら行けんのかぁぁぁ!!」白石の絶叫とともに始まる一曲目は「ガールズルール」。水色のペンライトが浮かぶ。会場中がまいやんコールに包まれ、大熱狂の渦が起こる。間髪入れて「裸足でsummer」が披露され、様々な色のタオルが「Hey!」の掛け声とともに掲げられる様はいつ観ても圧巻である。「逃げ水」では会場中が夢の中にいるような雰囲気に。
「皆さん盛り上がってますか?」と秋元が投げかける。キャプテンも板についたようだ。「可愛い後輩には負けません♡」この平和な空気が乃木坂のライブの醍醐味かもしれない。
続く「孤独な青空」では橋本奈々未を継ぐ齋藤飛鳥がセンターに。この物語を伴った楽曲の引継ぎは乃木坂の魅力の一つだ。「空扉」では梅澤、「スカイダイビング」では生田、白石、「太陽ノック」では大園がセンターを務める。誰がセンターを担っても画になり、観客もそれに呼応する。夏を感じさせるセットリストに盛り上がりも加速する。
「あらかじめ語られるロマンス」で可愛さで魅了すると「インフルエンサー」ではかっこよさで圧倒。観客も曲ごとに歓声を増す。
続いて披露されたのは与田を始め次世代のメンバーが躍動する「キャラバンは眠らない」、齋藤飛鳥が白石と共に舞う「ありがちな恋愛」。ここ1、2年では様々なメンバーが乃木坂を離れた。しかし、それとともに未来を担うメンバーも急成長を遂げた。今日のステージも乃木坂が坂を上り続けることを確信させるものだった。
「ロマンティックイカ焼き」では花道を存分に使い観客を沸かせた。「ジコチューで行こう!」はかわいらしさを爆発させた。
MCでは白石が8年間を振り返る。「はじめはちっちゃかったけど、頑張ったらこんな素晴らしい景色が見れた」とずっと坂道を引っ張ってきた彼女が言うからこそ響く言葉が胸を打つ。
続く「シンクロニシティ」では会場とメンバーが一体となった。そして永遠に歌い続けられるであろう名曲「君の名は希望」で幸せと感動に包まれながら本編は終わるも、観客は全く帰る気配はない。
「のーぎざか!46!」のコールと共にメンバーが登場。「Sing Out!」では会場がハンドクラップ。ライブで誰もが一緒にハンドクラップしながらこの曲を聴くと心の底から幸せを感じるのは僕だけじゃないだろう。ライブ終盤の鉄板曲「ロマンスのスタート」ではステージを縦横無尽に駆け回るメンバーに呼応して無性に声を上げたくなる。
そして最後の最後で披露されたのはやはり「乃木坂の詩」。はじめはAKB48のライバルとして生まれた乃木坂。様々な苦難の中、坂を着実に上った。気づけば後輩アイドルが生まれ、誰もが知るアイドルに。メンバーが入れ替わりながらも「乃木坂」であり続ける彼女たち。「前へ進むんだ」と歌い続けるその姿は輝いていた。会場も紫に染まる。この光景は見る度に涙が出そうになる。
「皆さんほんとうにありがとうございました。乃木坂46でした!」の挨拶と共にグランドフィナーレを迎えた。
乃木坂46がステージにいる姿に「貫禄」や「王者の風格」を感じるようになったのはいつからだろう。欅坂、日向坂にはないオーラを感じるのだ。彼女たちが大きくなればなるほど乃木坂のライブは輝きを増し最高の空間へと変わっていく。様ざまなライブを見てきたが、見終わってこんなに幸せを感じるアーティストは他にいない。「乃木坂」という存在が変わり続けながら、永遠に続いてほしいと切実に思う。(盛岡)
終演の挨拶
乃木坂、欅坂、日向坂が一堂に会することがあるなんて誰が想像したでしょうか。彼女たちがこれからも坂を駆け上がっていくことを願います。
(セットリスト、タイムテーブル、グッズなどパソコンの前で考えている時間は本当に幸せでした。ライブ行きたい。コロナ収まれ!!)
「アギト」50話で飛び立つ鳩の話。~アギト屈指の名シーン~
今の僕の血肉となっているのが平成仮面ライダー一連の作品群だ。
現在も東映特撮ファンクラブで何回目かの仮面ライダー周回の真っ最中だ。
そして、ついこないだ見終えたのが仮面ライダーアギト。
https://www.kamen-rider-official.com/zukan
そんな「アギト」の中で僕が一番いいなぁと思ったシーンがタイトルに書いたシーンである。
第50話、時間でいえば(東映特撮ファンクラブ内)22:30以降のシーンだ。
ここまでの展開を少し。まずアギト本編の物語は46話で終わった。それぞれの戦士は紆余曲折の末に「アギトの力」を受け入れた。敵のラスボスはダメージを追って表舞台から姿を消した。
47話からの5話はその1か月後を舞台としている。翔一や涼はそれぞれの好きなものに関係するバイトを始めた。誠は捜査1課において不審な事件を追っていた。その事件とは人が勝手に自殺する、というもの。敵の親玉=闇の力が仕組んだものである。闇の力は再び動きだし、手下の怪人も動き出す…
この5話はアギト本編でも触れられた「人の可能性」をキーワードとしている。「アギト」に覚醒する可能性がある人類を滅ぼそうとする闇の力。「アギト」は普通の人類を脅かす者だ、としてアギトを抹殺しようとする者、「アギト」は人の可能性である、とする者。
そんな思惑が交錯する中で、翔一の働く店の見習いシェフ・可奈が「アギトの力」に覚醒する。逃げるように自殺を試みる可奈を必死で食い止める翔一。「アギトの力」を持ったことで自殺した恋人(翔一の姉)を重ねた偶然居合わせた沢木哲也も手を貸す。
なんとか自殺を踏みとどまり、落ち着いて公園で会話する3人。
翔一は「可奈さんの料理を食べて幸せになる人がいる」と未来の可能性を提示する。
可奈は「それでも分からない」とアギトの力を持ってしまった自分を受け入れることができない。
その前に現れる怪人。
翔一は可奈の前で変身する。
それを見て驚いた表情の可奈。彼女の後ろで鳩が飛び立つ!
そして「生きてください!」と投げかけるアギト=翔一。
この鳩が飛び立つシーンが好きだ。アギトの力を持ってしまい絶望している自分の前にいる希望に溢れた明るい男=翔一。その翔一が自分の忌み嫌うアギトの力の持ち主だった。
「アギトの力を持っていても悲しみに暮れる必要はない、生きれるんだ。」
可奈はアギトに変身した翔一を見てそう思ったに違いない。その心情を偶然なのか演出なのか、可奈の驚いた表情とともに後ろで飛び立つ鳩が象徴しているように思えるのだ。
映像でしかなせない、リアルで制作しているから生まれた奇跡であり、「人の進化の可能性は無限」という「アギト」のテーマを内包した屈指の名シーンだと思う。
【書評】 朝井リョウ、村上龍、西加奈子、ミランダ・ジュライ
全体的に上から目線ですいません。
あなたを選んでくれるもの/ミランダ・ジュライ★★★☆☆
ノンフィクションかつ外国文学でちょっと読みにくかった。
「個人の人生を勝手にストーリーとして当て嵌めてはいけない」とあり、個々人をドラマチックに彩ることに対する警鐘は興味深かった。最後に起こるちょっとした奇跡が現実って捨てたもんじゃないと思わされた。
ライン/村上龍★★★☆☆
一人の男性のお話からその男性の知り合いのお話、その知り合いの話からまた次の関係する人へ…と約20人に起こった出来事、またバックグラウンドを描いていた。短編集と言えるほど各章の繋がりが薄い。現実感も薄い。夢の世界のようなのに文章は鬼気迫るものがあるというバランス。
もう一度生まれる/朝井リョウ★★★★★
上の『ライン』とは対照的に短編集なのにもかかわらず、各章の繋がりがめちゃくちゃ濃い。一つの章で見せる顔と他の章での顔が違い、その違いも物語とリアルの間を縫うようで違和感がない。高校生のときのようにキラキラしてないのに何かを追い求めちゃう大学生、十代という設定が今の僕にぴったりだった。
69/村上龍★★★★☆
上の『もう一度生まれる』とは対照的にこの物語はキラキラしすぎている。1969年という夢と主体性に溢れた時代を高校生の無敵感を通して表現している。こんな頼れる仲間も綺麗なガールフレンド(仮)も上手くいく自主イベントなんてないだろうけど素直に描かれるとどうしようもなく胸が高鳴るし読み進めちゃう。ずるい作品だな。
サラバ!/西加奈子★★★★★
問題を抱えた家族の中で1人まともだと思ってたらなぜか取り残されてく。そのきっかけが◯◯というのが良い。エジプトの描写がリアルで紀行文としても面白かった。すごそうなものは実際下らないことだというのが物語の中で一貫して存在してるのが作者の人生観を表してるのかな、と思う。結局芯を持ってた姉となんなく上手く切り抜けてきた弟の人生の顛末の対比が見事。「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。」という1文はこの物語を体現している。
サラバ!が一番いい作品だと思いました。
アジカンの好きな曲TOP50
人生で初めてはまったバンドがASIAN KUNG-FU GENERATION。
あの時友達がAKG BEST貸してくれたおかげで今の僕がある。
アジカンの皆さんが好きな音楽を辿って洋楽とも出会うことができた。
とはいえ完全に後追い勢だったのでリアルタイムでアジカンを追った期間は短いしワンマンライブは3回しか見たことないです。
それでも大好きなバンドだしこれからもずっと好きです。
アジカン全約180曲より50位から1位まで。
【50位】海岸通り(再録)
『ソルファ(2016)』に入っているバージョン。oasisのWhatever然としたストリングが好き。
【49位】未だ見ぬ明日に
韻の踏み方と歌詞の整合性のバランスはまさにアジカン。ミニアルバム『未だ見ぬ明日に』自体が良すぎる。
【48位】スリープ
『ホームタウン』の初回限定盤に収録されている『Can’t Sleep EP』より。FEEDERと共作。Bメロ→ギターソロの構成が気持ち良い。
【47位】暗号のワルツ
『ファンクラブ』は暗すぎて中学生の頃はあまり好きではなかった。高校になって聞くと暗いのではなく凝っていて聴きどころしかないアルバムだとわかった。そのアルバムの一曲目。
【46位】standard/スタンダード
友達とコピバンを組み、初めて耳コピした曲。難しいこと何にもしていないのにプレイヤーの力量で音源、ライブだととんでもなく太い曲になるのがすごい。
【45位】Eternal Sunshine/永遠の陽光
『Wonder Future』収録。三人称の歌詞が増えたアジカンの曲の中でもめちゃくちゃ物語を感じる。
【44位】グラスホッパー
変な楽器と奇天烈なシンセをごちゃごちゃにした音色とポップでキャッチーな歌詞とメロディ。どのアルバムにも入ってない曲で、Spotifyで初めて聞いたときの衝撃をよく覚えている。
【43位】E
1stアルバム『君繋ファイブエム』収録。ギターソロのoasisリスペクト、というかまんまだけど意味合いを知ってからより好きになった。
【42位】羅針盤
初期の初期の曲。スクールオブロックで流れたタイミングが神がかり的だった。
【41位】夜のコール
フジロックでのライブ映像が最高なやつ。コール、凍る、遠く、とか語感の気持ちよさが段違い。
【40位】今を生きて
あぁライブ終わるのか、って思うとともに会場がめちゃくちゃ暖かくなるのがいい。
【39位】サイレン
男性目線バージョンと女性目線バージョンがあるというギミック付きの曲に初めて触れた。
【38位】リライト
なんだかんだ好きだし再録版もアレンジがめちゃくちゃ良い。コピバンで間奏のアドリブを真似して失敗したのが懐かしい。
【37位】No.9
ライブ時のベースアレンジに痺れるやつ。
【36位】ムスタング
【35位】ボーイズ&ガールズ
アジカンが「まだ始まったばかり」と歌っていることが凄くうれしい。
【34位】嘘とワンダーランド
ギターの喜多さんの声が草野マサムネに似てて好き。
【33位】稲村ケ崎ジェーン
アルバム「サーフ ブンガク カマクラ」が江ノ島電鉄の駅名をなぞらえていて、鎌倉に行ったときにこのアルバムを聴きながら実際に江ノ電に乗った。めっちゃ晴れた海とこの曲がぴったりでいまだに忘れない思い出の一つ。
【32位】月光
「ファンクラブ」を〆る曲。一番好きなゴッチの叫び曲。
【31位】サイエンスフィクション
「未だ見ぬ明日に」収録で、夢と現実を彷徨うような歌詞がキレキレに時代を皮肉っていてちょっと考えさせられる。
【30位】遥か彼方
ベースを買い、楽譜見ながら練習して初めて弾いたフレーズだったなぁ。
【29位】青の歌
絶対今のアジカンじゃ書かないだろう「青い春」などの単語がくすぐったい。
【28位】Easter/復活祭
「好きなアーティストのニューアルバムの一曲目をワクワクしながら聞く」という初めての経験をしたときの曲。あとFoo Fightersを教えてくれた曲。
【27位】或る街の群青
アルバム「ワールド ワールド ワールド」、とくに後半が大好きで塾帰りの誰もいない暗い道でよく聞いていた。
【26位】loser
BECKのカバー。喜多さんのギターが退廃的で良い。アジカン→BECK→このカバーだったので耳なじみがあったからアレンジを面白く聞けたような。
【25位】1,2,3,4,5,6,Baby
アジカンの南米ツアーの映像の中で現地の方の言葉で「1,2,3,4,5,6」とコール&レスポンスしていた。同じ音楽が世界の裏でも響いているという事実がうれしい。
【24位】鎌倉グッドバイ
アジカンのアルバムの〆の曲はどれも好き。これも鎌倉聖地巡礼の思い出が強い。
【23位】アフターダーク
アジカンのアジカン!要素が一番出ていると思う。オクターブ奏法、ちょっと使わない日本語、巧いドラムとか。
【22位】Wonder Future/ワンダーフューチャー
「好きなアーティストのニューアルバムの最終曲を聴き終える」という初めての経験をした曲。アジカンは未来のことを書き続けてほしい。
【21位】Re:Re(2016)
ライブで初めて体感したときにイントロを演奏するアジカンのメンバーが楽しそうでこっちも盛り上がった。
【20位】長谷サンズ
乃木坂46の井上小百合さんが推している曲。彼女のインタビューで「馳せ参ず」のダブルミーニングと知った。
【19位】All right part2
震災以降初めて出したアルバム『ランドマーク』の一曲目で「オールライト」と歌ってくれるアジカンはやっぱりヒーロー。
【18位】それでは、また明日
この曲は主題歌のNARUTOの映画、小学生だったからすごい面白く感じた。
【17位】ノーネーム
女子に初めてCDを貸したらまさかのこの曲が好きだと言っていた。僕も大好きになった。
【16位】N.G.S
「ナンバーガールシンドローム」の略と知り、僕が90年代日本のロックに傾倒するきっかけになった曲。
【15位】廃墟の記憶
大好きストレイテナーのホリエテナーとの共作。ホリエテナーと一緒に歌うところが胸アツ。
【14位】UCLA
ゴッチのソロにアジカンを落とし込んだ感じがする。イヤホンで聞いているとめちゃくちゃ気持ち良い。
【13位】ブルートレイン
伊地知さんのドラムプレイで一番好きな曲。ハイハットの使い方の妙。
【12位】橙
「スクールオブロック!」のパーソナリティー、遠山校長がつらいときに聞いて泣いたという曲。それを踏まえて聞くとこっちまでうるっと来た。すごく優しい曲。『マジックディスク』を象徴するポップさ。
【11位】ブラックアウト
やっぱ『ファンクラブ』好きなのかなぁ。ずっと定期的に聞き続けている曲。
【10位】ソラニン
『AKG BEST』に入っていたこの曲を中一の終わりに何百回も聴いたと思う。そのあと文化祭でコピーし、僕の中でコピバンでやりたい曲がなくなってしまった。歌詞が別の人なのにこんな気持ちいメロディーにしてしまうのか。
【9位】アネモネの咲く春に
『ランドマーク』収録で、どうしても震災と当てはめてしまう。花は枯れたけど希望を歌っているように思う。
【8位】夜を越えて
この様々な音楽イベントがつぶれる今だからこそ聴きたい曲。音楽について普遍的で大切なことを歌っているのだと気付いた。
【7位】ループ&ループ
『ソルファ』のボーナストラックだと思っている。バンドのダイナミズム、バンドでしか成せないマジックを持っている曲だと思う。
【6位】生者のマーチ
ゴッチの死生観を知れる。この曲がリリースされたあたりに祖父が亡くなりその時にずっと聴いていたのでいろんな記憶と結びついている個人的に大切な曲。
【5位】転がる岩、君に朝が降る
もやもやしたうだつの上がらない僕らのテーマ曲だと思う。やっぱりアジカンは希望を歌っているのだと再確認した。
【4位】荒野を歩け
喜多さんのギターが文字通り唸っている。ライブで誰もが自由に踊っている空間が大好きだ。みんな同じように手を上げるのではなく、それぞれ手拍子したり、小躍りしたり。ライブまた見たいよ!
【3位】踵で愛を打ち鳴らせ
『ランドマーク』の曲。大きな出来事があっても「僕」と「君」の世界を大切にしているアジカンが描く世界が僕は大好きだ。
【2位】マーチングバンド
『BEST HIT AKG』の最後の曲。第一志望校受験の日の朝にシャフッル再生で流れた。ちょっとクサいが「行け」と背中を押されなんとか頑張れた。ほんとに感謝している。
【1位】ローリングストーン
「愛はないぜ 未来もない」「心などないぜ 悲しくもない」アジカンは希望を歌う、と言ってきたがこの曲の歌詞はずっとこの調子である。それでも回り続けないといけないのが僕たちなのだ。全部失っても悪あがきし続けろと。
アジカンをずっと聞きながらこれを書いた。短い人生の中で、いろんな思い出とアジカンの曲が結び合っていることを再確認できた。結局アジカンまじでかっこいいに尽きる。
映像研の実写化には手を出すな!
なんて思っていた自分を責めたい。
「映像研には手を出すな!」という作品を、大好きな乃木坂46のみなさんを主役に実写化すると聞いたのが去年。
そこでアニメも見てみようと思い立ったのが今年初め。ちゃんとリアルタイムでアニメを追ったことがなかったので新鮮でした。
主人公らのキャラクターの魅力はもちろんだけど、脳内世界をスケッチ風の動画にして「未完成の状態」を表現するなどのこだわりに感心した。また、物語の中で主人公が制作するアニメを実際にアニメーションとして制作する、というアニメ化する必然性を感じさせる要素に膝を打った。
また、監督の作風なのか、アニメーターに外国人の方が加わっているからなのか、NHKの潤沢な予算のおかげなのか、アニメーション自体がたまに目にする僕の知る他のアニメとは少し違うように思えた。
さらにBGMもシタール?のようなアジアー感の強い音楽で、作中で触れられたように音楽においてもこだわりを感じた。
作品内でアニメへのこだわりやアニメへの情熱、アニメ制作における苦悩を語れば語るほどアニメ「映像研には手を出すな!」自体に深みが増すという「アニメでアニメーション制作を描く」ことによる相乗効果によってこの作品の虜になった。
アニメが最終回を迎え、アニメがあまりにも良かったので実写化が不安になった。これ以上のものは無いと思ったし、受け入れることができないとも思った。
実写化が受け入れられ難い理由は
・チープな映像
・思っていたキャラ・演技じゃない
・原作に思い入れがある
だと思う。
とはいえ乃木坂大好き保険に加入しているので、ある程度の出来でも「やっぱ齋藤飛鳥ちゃん可愛いわ」だけでも満足できる自信はあった。
そして見た。それをみて呟いたのがこれ。
#映像研、アニメが題材の漫画→アニメ化、実際にアニメで作中アニメーションを制作というNHKアニメがかなり良かった。それもあって実写化見るの怖かったけど実際見たら普通に良かったです。脳内世界だからリアルなCGにしてるのがすごい納得感でした。齋藤飛鳥ちゃん可愛い。
— Mr.rich (@richnoise_0924) 2020年4月8日
アニメを初めてまるまる1クールリアルタイムで追った作品が #映像研には手を出すな だったので実写化ちょっと…な自分と中学生の頃から恋焦がれていた乃木坂のドラマ主演を見なくてはならないという使命感のせめぎ合い。
— Mr.rich (@richnoise_0924) 2020年4月8日
拍子抜けするほど「普通にいいじゃん」だった。
とくに良かったのが主人公らの脳内世界で繰り広げられる冒険の表現だった。
主人公は現実世界において「こうあればいいなぁ」という現実世界を夢想している。だから主人公の脳内世界はリアルな世界の質感であることに違和感はない。
そしてその脳内世界のヴィジュアルがかなりリアルなCGで描かれていて本当にありそうな雰囲気を醸し出していた。TBSさん出し惜しみしない。上記三箇条の「チープな映像」への心配は杞憂だった。
演技面についてはよくわかりません。腐っても「ヴィジュアルの乃木坂」ですのでかなり絵になっていました。原作の主人公自体デフォルメされた性格なので、ドラマで似たようにするのはかなり難しいと思いますが齋藤飛鳥ちゃんはかなりいい線行っていたと思います。
ドラマで付け加えられた他の部活への繰り下げも世界観を作る上でドラマに欠かせない要素に感じた。学校の造形においても、建物の切り貼りやロケハン、セットを駆使してリアリティを高めており、アニメに遜色ないように感じた。
とにかく一話目はかなり楽しく見れた。街の描写などはまだ見れていないのでどうなるかワクワクしている。
というわけで「映像研の実写化には手を出すな!」なんてことはありませんでした。